出色のユートピア映画、「カレ・ブラン」

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これは良いユートピア映画ですね。
上司からの無理難題に体を張って応える従順な社畜さんたちの健気な姿に観る人は心打たれることでしょう。
会社のためとあらば仲間だって蹴落とす、そんな一途さに僕は感動しました!
いつもつるんでいた仲良し4人組も、会社のためとあらば仲間をボコボコに、、、素晴らしい!

ちなみにその会社とは食用人間を育てる会社です。うーん、、、なんてエコなんでしょう!
実に無駄がない合理的な考えですね。
出来る限り会社のために働いてもらって、使えなくなったら肉になる。文字通り骨の髄まで会社のために。
日本はもう少しでこのユートピアにたどりつけそうですね。よきかなよきかな。

もちろん会社のためになるのは自分の体だけではありません。
その辺も大丈夫、子供さえも会社のために生むのです!
なんと手厚いカバーでしょう。これだけ福利厚生が手厚い会社はみたことがありません。
安心ですねえ。もう子供の就職先で頭を悩ませずに済みます。いい会社に入れるためにいい大学に行く必要もありません。いい大学に行くための塾にも莫大なお金をつぎ込まなくてもよいのです。

そして、自慢の子供は大好きな会社のために働くのですから、もちろん出生したことを隠してはいけません。それは犯罪となって厳しく取り締まられます。まあ普通に考えると大好きな会社に反するようなそんな愚かな行いをする人はいないでしょうがね。

 

ところがこの愛すべき楽園に歯向かおうとする人がいるんです。
いつの時代も狂人というものに悩まされるものなんですね。
というのも主人公フィリップの奥さん、マリーがその人です。
こんな狂人を家庭に抱えたらさあ大変。フィリップに災難が降り掛かる事は火をみるよりも明らかです。
実際にマリーは人を轢き殺してフィリップと一緒にその会社を脱走してしまいます。
こんなにも恵まれた環境から逃げ出すなんて、フィリップまでどうしてしまったんでしょう。
狂気は伝染するということなんですね。フィリップも可哀想に・・・

フィリップやマリーは少しおかしなことを考えすぎてしまったようです。
でも大丈夫、会社に入って組織に属すればみんな考える事をやめます。
これでもう何も問題はありません!


どうですか?あなたも入社したくなってきたでしょう。
私は早くこのような未来がくることを願ってもやみません。

この映画のストーリーは公式に8割近く書いてあります。
そちらもご参考までにどうぞ。
公式サイト▶︎http://carreblanc-jp.com/